一人旅をこよなく愛する、アラカンサラリーマンのOusuiです。
私は、2017年11月に、JRの鉄道路線を全線完乗しました。
50代を目の前にして、学生時代以来となる「乗り鉄」の世界に復帰し、どのようにしてJR全線完乗に至ったかを綴っていきます。
2015年9月21日 信越本線・弥彦線・越後線(+北越急行)
前回の旅から一カ月もたっていませんが、1泊2日の鉄道小旅行に出かけます。
まずは、東京駅8:04発の「MAXたにがわ403号」に乗車。
2021年10月に定期運行を終了した2階建て新幹線E4系Maxですが、この時はバリバリの現役車両。JR東日本のホームページに記載されている「E4系 Maxの軌跡」によると、2014年にデザインが「新潟デスティネーションキャンペーン」開催に合わせて変更され、車体中央のラインが黄色から朱鷺(トキ)色に変わり、側面には朱鷺のイラストが描かれています。
9:32に越後湯沢駅に到着。駅ビル内に温泉施設がありましたが、まだ営業しておらず外へ出て温泉街を歩くことにしました。ロープウェイ駅にある「コマクサの湯」がちょうど10時から営業していたので、ここで入浴。
駅に戻って直江津行きの北越急行ほくほく線の列車に乗ると、二両編成の列車はすでに満席で立っている客も多くみられます。
北越急行の路線図(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
越後湯沢駅を10:38に出発すると、六日町まではノンストップで、そこからほくほく線に入ります。
ほくほく線は、1997年に営業を開始したJR上越線の六日町からJR信越線の犀潟までの59.5キロの路線です。開業以来、東京から上越新幹線を利用して越後湯沢で乗り継ぎ、最短で北陸地方を結ぶ特急「はくたか」号が運行されていました。2002年には、国内の在来線で営業最高速度となる時速160キロを記録する凄まじい快速ぶりを発揮してきましたが、春の北陸新幹線開業とともに廃止されています。
豪雪地帯とあって、路線の大半はトンネルの中。列車の天井をスクリーンにしてアニメーションが上映されていました。
松代で多くの人が下車しますが、まだ満席状態です。犀潟からJR信越線に乗り入れ、11:57に直江津に到着。
今回の旅は、JR東日本の「週末パス」を利用しており、行き先を深く考えることなくとりあえず直江津まで来ていました。この先、新潟方面へ行くか、長野方面へ行くか迷っていましたが、最終的に新潟方面を選択します。
さて、ここから先はJR東日本の信越本線を進みことになりますが、国鉄ならびにJR発足時の信越本線は、上越線の高崎から長野・直江津・長岡を経由して新潟に至る長大な路線でしたが、1997年の北陸新幹線高崎~長野の先行開業時に、横川~軽井沢間が廃止され、軽井沢~篠ノ井間が第三セクターのしなの鉄道に移管されます。
さらにこの年の春の北陸新幹線長野~金沢の開業とともに、長野~妙高高原間がしなの鉄道に移管、妙高高原~直江津間はえちごトキめき鉄道に移管されてしまいました。
その結果、信越本線は、下記の3つの区間に分断されて現在に至ります。
高崎~横川 | JR東日本 | 29.7Km |
篠ノ井~長野 | JR東日本 | 9.3Km |
直江津~新潟 | JR東日本 | 136.3Km |
直江津12:26発の列車に乗り、長岡を目指します。まもなく線路は日本海の海岸線に沿うようになり、大変眺めの良い区間となります。
柏崎から先は内陸部を進み、13:58に長岡駅に到着。次の乗り継ぎまで少し時間があるので、一旦改札の外へでますが、かなり気温が上がっており日差しも厳しい状態になっていました。
日本三大花火大会として知られる、長岡まつり大花火大会が有名で、駅前にも三尺玉の打ち上げ筒が置かれています。
長岡14:32発の列車に乗車し、30分足らずで東三条へ。ここから、弥彦線に乗り換えます。
弥彦線の路線図(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
弥彦線の歴史は古く、現在の吉田~弥彦間の開業は1916年(大正5年)になります。その後、区間が延伸されて、1927年(昭和2年)には、弥彦~越後長沢までの路線となりました。その時点で、起点も終点も他の路線との接続がないという珍しい路線でしたが、JR発足前の1985年に東三条~越後長沢間が廃止となり、現在に至ります。
東三条15:06発の列車に乗車し、15:25に吉田へ。ここで、20分ほどの待ち時間があり、吉田15:47発の列車に乗り換えて、終点の弥彦には15:55に到着。
彌彦神社の本殿を模した弥彦駅の駅舎は、とても凝った造りとなっており、1916年の開業時からのものだそうです。
せっかくここまで来たので、彌彦神社と弥彦山へも行ってみることにしました。
彌彦神社は、弥彦駅から約1Kmあり、想像したよりも離れていましたが、一の鳥居、二の鳥居を通って、ご本殿・拝殿で参拝します。
参拝後、ロープウェイ駅行きのバスが待っており、すかさず乗車。ロープウェイは5分ほどで山頂に到着しました。
弥彦山の標高は、634mと東京スカイツリーと全く同じです。ロープウェイの他に弥彦山スカイラインを通って車で行くこともでき、初心者の登山コースとして山道も整備されているようです。
山頂からは、眼下に新潟平野が広がり、日本海側を見ると、やや曇っているものの、佐渡ヶ島の姿がくっきりと見えました。
と、ここまでは良かったのですが、帰りのロープウェイの待ちで長蛇の列ができています。結局、一時間近く待たされて、乗車したのは18時ちょうど。予定していた18:21の電車には間に合わず、温泉街近くの料理屋で夕食をとることになりました。
弥彦駅を19:34に出発する列車に乗り、吉田駅で越後線に乗り換えます。
越後線の路線図(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
すっかり日は沈み、窓の外の景色は望めませんが、19:57発の列車に1時間近く乗車し、新潟には20:50に到着。
ネットで当日予約していた、ホテルアルファワン新潟にチェックイン。朝食付きで6000円強ととても安価ですが、ベッドは広く部屋の設備も整っていました。
2015年9月22日 磐越西線・磐越東線
ホテルの朝食バイキングの開始時間に合わせて、6時半に一階のレストランへ行きますが、想像以上に品数が豊富でした。
7時過ぎにチェックアウトして、列車の出発時間まで駅周辺をぶらぶらすることに。これまで行ったことのない萬代橋まで歩き、あたりを散策します。
萬代橋からバスで新潟駅へ戻りますが、時折、連接バスが走っているのを見かけました。
新潟からは会津若松行きの「快速あがの」に乗車します。
3両編成でしたが、女子高生らしき団体客が多数乗車してきて、車内はほぼ満席。
8:24に発車した「快速あがの」は、新津から磐越西線に入ります。
磐越西線の路線図(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
磐越西線は、郡山と新津を結ぶ175.6キロの路線ですが、このうち新津から喜多方までが未乗区間となっていました。
磐越西線は、馬下から喜多方の近くまで阿賀野川に沿って走ります。三川で女子高生の団体が下車すると、車内はだいぶ落ち着いてきて、のんびりと車窓を眺めながら先へ進みます。
喜多方には10:27に到着。このままこの列車に乗り続けていても、本日の目的地である「いわき」に着く時間は変わらないので、ここで途中下車することにしました。
次の列車まで1時間ほどあるので、食べログで抜群に評点の高かった「食堂なまえ」を目指しますが、遠目にもはっきりと分かるくらいの行列が出来ていて断念。
人気店の集まっているエリアまでさらに歩いて「伊藤食堂」で、早めのランチとなりました。
観光する間もなく喜多方駅に戻り、11:36発の列車で会津若松へ。
会津若松で、11:57発の郡山行きに乗り換えます。
連休中とあって、郡山まではずっと立ちっぱなしでしたが、途中の磐梯山の眺めは抜群でした。
郡山に到着すると、13:17発のいわき行きに乗り換えます。乗り継ぎが良すぎて、一服する間もありません。
郡山~いわきは、磐越東線となりますが、ここも初めて乗車する区間となります。
磐越東線は、大正3年にまず郡山~三春間が開業し、大正4年には三春~小野新町間、平(現在のいわき)~小川郷間が相次いで開業。大正6年に85.6キロの全線が開通しました。
磐越東線の路線図(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
会津若松~郡山間と違って、車内は大変空いていました。
車窓も磐越西線に比べると特徴がなく、まったりとした状態のまま、14:52に終点いわき駅に到着。
いわき駅で一旦改札の外に出ます。ここで下車するのはおそらく初めてだと思いますが、首都圏近郊の駅とほとんど変わらない雰囲気でした。
JR全線完乗に向けての行程はここで終わりですが、せっかくなので湯本温泉に寄ってみることに。
日帰り温泉施設「さはこの湯」へ向かいます。江戸末期の建物様式を再現した風情溢れる外観です。
料金は230円と安いのですが、湯舟は狭く人が多くて落ち着かないのが残念でした。
今回の総括
最後に、今回乗車した路線・区間・距離をまとめておきます。
JR線
会社 | 路線名 | 乗車区間 | 乗車キロ |
JR東日本 | 信越本線 | 柏崎 – 宮内 | 33.7 |
JR東日本 | 弥彦線 | 東三条 – 弥彦 | 17.4 |
JR東日本 | 越後線 | 吉田 – 新潟 | 34.0 |
JR東日本 | 磐越西線 | 新津 – 喜多方 | 94.4 |
JR東日本 | 磐越東線 | 郡山 – いわき | 85.6 |
合計 | 265.1 |
私鉄・第3セクター線
会社 | 路線名 | 乗車区間 | 乗車キロ |
北越急行 | ほくほく線 | 六日町 – 犀潟 | 59.5 |
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